海外旅行でクレジットカードは必要なのか?支払いの際に便利な反面、様々なリスクを考えるとクレジットカードを持っていくのはちょっと…という方もいるかもしれません。
このページでは海外旅行においてクレジットカードは必要なのか?また持っていく事によってどういったメリット、デメリットがあるのかを解説していきます。
海外旅行にクレジットカードは必要なのか?

キャッシュレス決済が浸透している現在において、クレジットカードの利用する機会は増えてきています。もちろん渡航先によって利用頻度は異なってきますが、基本的にはクレジットカードを所持することを推奨します。
この理由としてはカード決済の便利さだけではなく、カードに付帯する海外旅行保険や現金キャッシングが可能であったり、カード決済以外でもメリットが大きいためです。

たとえ現金が主流の決済方法である国に渡航予定であっても、クレジットカードを所持しておくことで多くの恩恵が受けられるケースがあります。
では、クレジットカードを所持していることでどういったメリットがあるのかを解説していきます。
海外旅行にクレジットカードを持っていくメリット

まず初めに海外旅行にクレジットカードを持っていくメリットをまとめておきます。
多額の現金を持ち歩かずに済む

多額の現金を持ち歩くことによって、紛失や盗難に巻き込まれた際に大きな損害を被ることになります。レジでお財布の中に大量の紙幣が入っているのを見られると、お金持ちと判断され犯罪に巻き込まれる可能性も高くなるでしょう。
こういったリスクを減らすために、以前はトラベラーズチェックという海外旅行者向けに作られた小切手のようなサービスがありました。
レジにてトラベラーズチェックに直筆でサインをして決済することができるため、現金を用意する必要がありません。また、万が一紛失や盗難にあってしまった場合もトラベラーズチェックの再発行が可能であり、リスク回避の点で優秀でした。
しかし2014年3月に国内でのトラベラーズチェックの販売は終了となり、次第にトラベラーズチェックで決済できる店舗も減ってきました。今では一部の国のみ受け付けている程度であり、もはや汎用性はありません。
一方でクレジットカードは現在、多くの国で利用できる便利な決済方法といえるでしょう。多額の現金を持ち運ぶ必要はありません。また、馴染みのない外国通貨を計算して支払うのは時間がかかり面倒です。お札で支払いを繰り返すと小銭でお財布がパンパン…なんてことを経験した方もいるはずです。
クレジットカード決済はそういった手間がなくなるため、外国慣れしていない旅行者こそ積極的に利用していくべき手段でしょう。
ATMでキャッシングを利用して現金を引き出すことができる

クレジットカードがあれば、現地のATMで現地通貨を引き出すことができます。キャッシングと聞くと、マイナスイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし海外旅行においてはメリットがあるのも事実です。
キャッシングのメリット
逆にデメリットもあるので把握しておく必要があります。
キャッシングのデメリット
ATMがあればどこでも現地通貨を引き出すことができます。両替所の場合、空港や街中の両替所を探さなくてはなりません。一方ATMの場合は銀行やスーパー、コンビニなどがあれば引き出すことができるので、簡単に現地通貨を得ることができます。また、基本的には24時間現金の引き出しが可能なため、深夜に現地空港に到着して両替所が閉まっている場合でもATMで現金を獲得することができます。

ただし比較的治安の良い地域に限ります。治安の悪い地域では、銀行など警備員が駐在しているATMを利用するのをおすすめします。
また、キャッシングの場合はクレジットカードがあれば現金を引き出せるので、両替のために現金を用意する必要がありません。必要なタイミングで現地通貨を引き出せるので、必要以上に現金を持ち歩く事はなく、盗難のリスクを減らすことができます。
そして、キャッシングは繰り上げ返済をすることによって利息負担を減らすことができます。また、実質年率の低いクレジットカードを利用することで利息を減らすこともできます。結果的に両替所のレートや手数料を考慮すると、キャッシングのほうがお得に現地通貨を引き落とせる可能性があります。

帰国後に繰り上げ返済を忘れずにしましょう。
反対に注意してほしいのが、キャッシングの設定をしていないクレジットカードは、現地で現金を引き落とせない点です。キャッシングの審査には時間がかかるので余裕を持って申請しましょう。
そして、まれにあるのがクレジットカードがATMに吸い込まれたまま戻ってこないというもの。こうなってしまうと自分ではどうすることもできません。万が一吸い込まれた場合は、まず現金が出金されるか確認しましょう。もし出金されないようであれば、カード情報の流出や遠隔での不正引き出しの可能性が浮上します。
この場合はすぐにカード会社に連絡を取り、カード利用を停止するように伝えます。そして状況を説明して指示を待ちます。

カードを吸われたらとにかく冷静に。事前にカード会社の連絡先や連絡方法を確認しておきましょう。
そもそも未然に防ぐことが1番の解決策です。空港や銀行、スーパーマーケットのATMは比較的セキュリティが高いと言われており、治安が良くない地域で滞在する場合は上記のATMを利用するのが安全です。
クレジットカードに備わっている海外旅行保険を利用することができる
クレジットカードによっては海外旅行保険が備わっているカードがあります。渡航先での怪我や病気に対応しているので、万が一の場合でも補償があると安心です。
海外旅行保険には自動付帯と利用付帯の2種類があり、お持ちのクレジットカードがどちらかを確認しておく必要があります。
自動付帯とは、海外旅行の際にクレジットカードを持って行くだけで保険が適用されるものです。特別な手続きをする必要が無く、クレジットカードを海外旅行に携帯するだけで保険適用となるので手間も無く簡単です。
一方、利用付帯とは該当クレジットカードでツアー代金や航空券の購入など、旅行の一部代金を支払った際に適用となる保険です。これは航空券など旅行全体の一部の行程の支払いであっても、旅程全体が保険適用範囲となります。
しかしクレジットカードで支払うサービスによっては、保険適用に該当しないケースがあるので要注意です。
| 保険適用される支払い(一例) | 保険適用しない支払い(一例) |
|---|---|
| ツアー代金 | 自家用車のガソリン代や高速道路代 |
| 海外航空券 | 現地ホテル宿泊代 |
| タクシー代(自宅→空港、自宅→最寄り駅など) | 空港利用税 |
| バス代(空港行きリムジンバスなど) | |
| 電車代(駅→空港など) |
上記は一例です。詳細はお持ちのクレジットカードホームページでご確認ください。
また、これらは出国前に決済が完了している場合に限り保険が適用されます。出国後の決済では保険対象外となりますのでご注意ください。
自動付帯と利用付帯で保険の適用範囲や補償金額に優劣はありません。クレジットカードゴールド会員や有料会員になるほど手厚い補償を受けることができるようになります。年会費が安いクレジットカードの場合、海外旅行保険がついていたとしても、補償内容が制限されていたり、補償金額が低い場合があります。一度お持ちのクレジットカードの補償内容を確認しておきましょう。念のため通常の海外保険にも加入しておくのも安心です。

通常の海外旅行保険に加入すると、数泊の滞在で数千円支払うことになります。年に数回は海外に行く方の場合、クレジットカードの有料会員に加入していく方がお得といえます。
ホテルなどのデポジット支払いにクレジットカードが必要な場合がある

海外でホテルにチェックインする際に、デポジットとしてクレジットカードを求められる場合があります。
デポジットとは宿泊代の他に別途支払う料金のことです。「保証金」とも呼ばれます。ホテル宿泊代以外に何らかの請求が必要になった際に、デポジットから差し引かれます。例えばルームサービスやお部屋の飲料代、お部屋の破損などの請求が該当します。
基本的にデポジットは特に何もない限りチェックアウトの精算時に全額戻ってきます。精算時に貰うレシートにデポジット分が全額戻ってきているかしっかり確認しましょう。全額戻ってきていない場合は、フロントでどういう理由で全額返ってきていないのか確認しましょう。
海外ではクレジットカードを提示することによって「支払い能力がある」証拠になり、身分証のような働きを持っています。デポジットは現金でも対応してくれるホテルはありますが、クレジットカードの提示のほうが好まれるのが現実です。

日本では「現金主義」が根強く残っていますが、多くの外国では「キャッシュレス主義」が浸透しています。
条件によっては現金払いを拒否する国もある

こちらに該当する国は稀ですが、国によっては現金での支払いを拒否してくる場合があります。日本の近くで例を挙げると中国が当てはまります。
近年、北京や上海など中国の大都市では現金での支払いができない店舗が増えています。
現金利用が少なくなっている原因の一つとして偽札対策が挙げられます。中国では偽札が出回っており、2015年には偽札防止技術を採用した新100元札も発行されるほどの社会問題になっています。こうした背景から中国ではキャッシュレス決済が浸透しており、今後も現金の使用率は減っていくことが予想されます。
中国のクレジットカード事情は少々特殊で、お店によっては日本で発行したクレジットカードが利用できない場合もありますが、決済手段を多く持つことは海外旅行において未然にトラブルを防ぐことにもなるので、持っておくことにこしたことはないでしょう。
クレジットカードを利用する際の注意すべき点

クレジットカードがあれば、海外旅行において多くのメリットがある一方、注意すべき点も存在します。
二重決済に注意する
こちらは日本でもあり得る事例ですが、店舗側のミス操作や端末の不具合によってエラーが生じ、再度カードを切り直した際に初めの決済と二重に料金を支払ってしまうパターンです。
対処方法は決済終了後には必ずレシートをもらうこと。内容を確認し、二重決済がおこなわれていた場合はすぐに店員に問い合わせましょう。
すでに店舗を離れてしまった場合は取り合ってくれる可能性は薄くなります。その場合はクレジット会社に連絡し、二重決済分の取り消し処理を申請する必要があります。詳しくは各クレジット会社に問い合わせすることになりますが、基本的には二重決済がおこなわれた日から60日までに手続きを行わなければいけません。
ちなみに悪意を持って二重決済をしようとする方は極まれでしょう。私は数年間海外に滞在していましたが、一度も二重決済の被害にあったことはありません。
スキミングに注意する
スキミングとは、スキマーと呼ばれる特殊な端末でクレジットカードの情報を抜き取る行為です。情報を抜き取られると、情報が同じ「クローンカード」が作成されてしまい、知らぬ間にATMから現金を抜き取られてしまうなどの犯罪行為が行われる可能性があります。
このような犯罪に巻き込まれないためにはいくつか方法があります。
ICチップ搭載のクレジットカードとは、カード内に金色の四角いICチップが埋め込まれているクレジットカードのことです。ICチップタイプのカードは、情報が暗号化されておりスキマーで読み取るのが困難になっています。そのため、従来からあった磁気ストライプのクレジットカードよりもセキュリティが高く信頼できます。


カード端に四角のICチップが埋め込まれているカードがセキュリティが高くおすすめです。
また、最近ではクレジットカードの表面に番号が記載されていないナンバーレスカードが各社から出ています。これによって、お買い物の際に店員や近辺のお客さんにカード番号を見られることなく利用することができます。
暗証番号を他人にわかりづらい番号列にすることや、ATMで暗証番号の入力の際に手を隠すことも犯罪防止につながります。一見、手で隠すほどではと思うかもしれませんが、指の位置や角度で暗証番号がバレる可能性は十分にあります。
海外にいるということをあらためて意識し、普段よりいっそう警戒して行動することが重要です。
盗難に注意する
海外では盗難などの軽犯罪は常に警戒しなくてはなりません。特に財布は小型で盗られやいうえに、貴重品が入っているのでターゲットになりやすいです。
私が海外に行く時に意識しておこなっていることは、100均の財布を使い、財布とズボンを紐で繋げ、見えないようにポケットの奥に入れています。チャックで開閉するポケットであればなお良しです。紐は外に出さず全てポケットの中に入れています。
そして服は簡素なものを着用しています。高そうに見える装飾品やブランドバッグは持ち歩きません。人通りの少ないところや深夜の散策はできるだけやめておくなど、未然に防ぐ方法はいくらでもあります。訪れる国や地域によってどこまで警戒しなければならないかは変わってくるので、事前にインターネットや旅行雑誌で渡航先の治安やどのような犯罪が多発しているか下準備をしておきましょう。
国によっては利用できない国際ブランドがある
国際ブランドとはクレジットカードのブランドのことであり、代表的なのはJCBやVISA、Mastercard、アメリカン・エキスプレスなどが挙げられます。この国際ブランドですが、国によっては使えないブランドが存在します。
海外旅行において必ず持っておきたい国際ブランドはVISA、Mastercardのどちらかです。この両者は世界中のほとんどの国で利用することができるとても汎用性の高いカードになるため、海外旅行を検討している方はどちらかのカードを作っておくことをおススメします。
JCBは利用できる国が限られてきます。ハワイやグアム、韓国であればどの店舗に行っても問題なく利用できるレベルです。台湾も多くの店舗で利用できるため、不便に感じることは少ないでしょう。しかし快適に利用できるのは上記の4地域ほどです。残りの国に関しては、国によって差はありますがJCB非対応のお店がかなりあります。

アジア地域はまだJCBが利用できるところもありますが、北米や南米、ヨーロッパ方面に関してはまだまだ加盟店が少ないようです。
アメリカン・エキスプレスは北米中心に加盟店が多く、アジアやオセアニア、ヨーロッパは利用できない店舗が多くなります。
現地通貨決済か日本円決済かで手数料が異なる
クレジットカードで支払いをする際、店員に支払い時の通貨を日本円にするか現地通貨にするかを問われる場合があります。日本人の私たちにとっては何となく日本円決済を選んでしまいそうになりますが、これは大きな間違いです。
日本円を選んでしまうと、店舗側が自由に為替レートを設定できるようになります。これによりお店側に有利な為替レートに設定されていまい、割高な請求金額になってしまう場合があります。一方、現地通貨決済を選択すると国際的な基準のレートで設定されるので、割高な請求がくることはありません。

店員が尋ねてきたら必ず現地通貨決済を選択しましょう。ただし日本円決済を選択すると、その場で日本円支払金額が確定するというメリットがあります。
異なる国際ブランドのクレジットカードを複数所持していると安心

クレジットカードに何らかの不備が発生したり、A国際ブランドは対応しているがB国際ブランドは対応していないなどの際に、異なる国際ブランドのクレジットカードを複数持っていると安心です。
VISAとMastercardは全世界で利用できるため、この2枚を持っていればトラブルが発生することはほとんど無いでしょう。もしくはVISAまたはMastercardのどちらか1ブランドとその他(JCBやアメリカン・エキスプレスなど)でも問題ありません。ご自身のライフスタイルに合わせたクレジットカードを選んでOKです。

私は汎用性が高いVISAと普段使いでマイルを貯める用のJCBを旅行時携帯しています。
海外旅行におすすめのクレジットカード「エポスカード」
最後に海外旅行に最適なクレジットカードを厳選したのでご紹介いたします。上記で説明したセキュリティ面や海外旅行保険、そしてANAやJALマイルが貯められるお得なクレジットカードであるエポスカードは、これからクレジットカードを持つ方にはもちろん、既にクレジットカードを所有している方まで、旅行好きにおススメのカード内容となっています。
エポスカード(VISA)
| 年会費 | 無料 |
| 海外旅行保険 | 利用付帯 傷害死亡・後遺傷害:最高3,000万円 傷害治療費用:200万円 疾病治療費用:270万円 賠償責任(免責なし):3,000万円 携行品損害(免責3,000円):20万円 |
| セキュリティ | ICチップ式、ナンバーレスタイプ |
| ポイント還元率 | 200円1ポイント(0.5%) |
| マイル交換 | ANAマイル:1,000エポスポイント=500マイル JALマイル:1,000エポスポイント=500マイル |
年会費無料で海外旅行保険付き、カードはICチップ式でナンバーレスなので、海外旅行でのセキュリティ面でも安心のクレジットカードです。とにかく年会費がかからないクレジットカードで安心して旅行に行きたい!という方に最適のカードになっています。
特に海外旅行保険に関しては年会費無料のカードの中でかなり優秀な補償内容になっています。
海外旅行保険で特に重視したい項目は「傷害治療費用」と「疾病治療費用」の補償金額です。海外でのケガや病気に対しての補償であり、使用する可能性が比較的高い項目となります。海外で入院や手術となると、国によっては多額の請求が来ることもあります。一般的に両項目とも200万円の補償があれば安心できるラインに対して、エポスカードは傷害治療費用は200万円、疾病治療費用は270万円の補償額となっており、大きな事故や病気に対応できる金額となっております。
通常、年会費無料のクレジットカードは0~100万円の補償額が大多数を占める中で、これほど充実した補償額はエポスカードの最大の長所といえるでしょう。
また、24時間電話サポート体制を整えており、どんな時間帯でも相談可能な点も心強いです。診療の際にはキャッシュレス診療に対応しており、診療時に発生する費用を現金で支払う必要がありません。
そして手荷物宅配や手荷物預かり、クロークサービスの特典も付随しております。
しかも今ならネットからご入会で2,000エポスポイントがもらえるキャンペーンも実施しています!
普段のお買い物でポイントを貯めることができ、ANAやJALのマイル交換も可能です。マイルを貯めて海外旅行に行き、海外旅行保険までカバーできるカードとなっています。

年会費無料でここまで高性能のクレジットカードはなかなかありません。海外旅行好きはぜひ持っておきたいカードです。
まとめ:海外旅行でクレジットカードを利用し快適な旅にしよう!
いかがでしたでしょうか。クレジットカードは現地で現金を持ち歩く必要が無く、決済に便利な決済手段です。そして決済以外にも様々な恩恵を受けることができるので、非常にメリットが大きいものとなっています。
一方、海外でクレジットカードを利用するとリスクがあるのも事実です。万が一のトラブルにも対応できるよう対応方法を把握して行動していけば、リスクを最小限に抑えることができます。
クレジットカードを利用し、皆様の海外旅行がより良い旅になることを願っています!

