日本から4〜5時間で行くことのできる香港。日本の各空港から多数の直行便も就航しており、観光、文化、食、ショッピングと観光資源が豊富であり、日本人にとって人気の渡航先となっています。
そんな香港の電源事情はどうなっているのか。今回は香港のプラグ形状や電圧について徹底解説していきます。
結論:香港のプラグ形状はBFタイプとBタイプ
香港のプラグ形状はBFタイプが主流となっています。一部古い建物などはBタイプを使用しているものもありますが、BFタイプの変換プラグを日本から準備しておけば問題はないでしょう。
香港の電圧は220V、周波数は50Hzが一般的であり、日本の電圧100Vと比較して非常に高い電圧です。(というより日本の電圧は世界的に見ても非常に低いです。)日本の電化製品を利用する際は変圧器が必要となり、そのまま利用すると故障の原因になります。ただし最近では海外対応している電化製品も多いので、そういった商品に関しては変圧器は必要ありません。
たとえ変圧器を利用したとしても、ドライヤーなど熱を発する機械や一度に多量の電力を消費する電化製品はうまく働かない場合があります。こだわりが無いならホテルに常備されているドライヤーを利用するのが安心です。

基本的に準備するのはBFタイプ1つで大丈夫です。古い施設に宿泊したり、心配な方は事前にホテルに確認しておくといいかもしれません。

プラグのピンが真ん中1本、両脇に2本あるタイプです。プラグの中でもサイズが大きいタイプになります。香港以外ではシンガポール、マレーシア、イギリスなどもBFプラグを利用しています。
日本のコンセントはAプラグなので、そのままでは当然利用することができません。変換プラグの後ろ側にAプラグを差し込む箇所があるので、そちらに差し込んでから変換プラグを経由して利用することになります。

円柱のピンが2つ並んでいるタイプのプラグです。主にイギリス、オランダ、ギリシャ、インド、ミャンマーなどで使用されています。
似たような形のプラグとして、CタイプやSEタイプがあります。しかしこれらはピンのサイズが異なっているため、香港では使用できませんのでご注意ください。
近年では先に紹介したBFタイプが主流となっているので、基本的には無くても困ることは少ないでしょう。
上記の画像は1つの型のみ対応している変換プラグですが、様々な差し込み形状に対応したマルチ変換プラグも販売されています。マルチ変換プラグのメリットは、それ1台で多くの国の電源コンセントをカバーできるところにあります。
旅好きでいろいろな国を旅行する方や、周遊ツアーのような国を複数観光する方にとっては、1台持っておくだけで多くの国に対応できるので大変便利です。
変換プラグ(1タイプのみ対応型)とマルチ変換プラグの違い
1タイプ対応型 | マルチ変換プラグ | |
---|---|---|
価格 | 100円~1,000円 | 1,500~3,000円 |
大きさ | 小さい:例)15×30×40㎜ ※BFタイプはもう一回り大きい | 大きい:例)60×45×55㎜ |
重さ | 軽い:例)13g ※BFタイプはもう少し重い | 重い:例)100~150g |
現地で使用するにあたり、どちらでもまったく問題ありません。ただ旅行のたびに渡航先の対応プラグを調べて購入するのが面倒な方は、マルチ変換プラグの購入をおすすめします。

という私は海外に行く際には1つの型のみに対応している変換プラグを利用しています。理由は海外に行く際はLCCを利用することが多いから。LCCは機内持ち込み制限が厳しく預け荷物も有料となるので、荷物を減らすために軽くて小さな変換プラグを愛用しています。
変換プラグはどこで買うのがおススメなのか?

変換プラグは家電量販店や空港のショップ、インターネット販売、さらには100円ショップでも購入することができます。家電量販店であれば、様々な性能や価格帯の変換プラグが販売されておりますので、店員さんに相談しながら商品を購入することができるメリットがあります。
万が一準備を忘れてしまっても、空港のショップで購入することができます。ただし空港のショップは金額が高く設定されていることが多いので、あくまで緊急用となります。種類も家電量販店ほどは置いていない可能性が高いです。
店頭まで足を運ぶ時間が無い方はインターネットで購入することも選択肢に入ります。ありとあらゆるオンラインストアで販売されていますので、一度確認してみるのはいかがでしょうか。ちなみに私がいつも愛用しているのはkashimuraの変換プラグです。比較的安価で手に入り、数年間利用していますが故障は一度もありません。
さらには100円ショップで購入する手段もあります。電化製品コーナーやトラベルコーナーに置いてあることが多く、価格も100円と破格です。非常に魅力的な価格帯ですが、電気メーカーが出している変換プラグと比較するとやはり不安が残ります。
実際に海外で使用すると通電していなかったり、故障している可能性もありえます。購入した直後の海外渡航の場合はある程度の安心感はありますが、購入から時が経つと経年劣化の心配もあり、次回の海外渡航先で使用できるか不安です。
100円ショップの変換プラグが全て悪いわけではありませんが、渡航先で使用できないリスクを考えると、ある程度信用のある変換プラグを購入しておくべきでしょう。
変換プラグはいくつ用意しておくべき?

渡航先の目的によって異なりますが、観光目的で香港に渡航するのであれば1~3個準備しておけば足りるでしょう。
考えられるデバイスはスマートフォン、カメラ、モバイルバッテリーの各充電です。例えば夜の睡眠時に上記3台を一度に充電する場合は3個の変換プラグが必要になってきます。モバイルバッテリーが不要の方は2個で足りますし、1台ずつの充電でよければ変換プラグは1個で対応可能です。
ビジネスで渡航される方であれば上記デバイスに加え、パソコンやタブレット端末の充電も必要になってくるでしょう。

現地で使用するデバイスの数を把握し、一度に充電するかどうかで変換プラグの数を判断しましょう。
また、差し込み口が複数ついている電源タップがあると、変換プラグを何個も購入する必要がなくなります。ホテルによっては差し込み口が少ない場合もありますので、ひとつの差し込み口から複数の電源を確保できる電源タップが便利です。
変圧器は必須?日本と香港の電圧は異なります!
日本の電圧は100Vであり、世界的に見ても非常に低い電圧になります。一方香港は220Vであり、世界の多くの国が採用している電圧になります。この電圧の違いのまま日本の電化製品を使用した場合、高電圧で壊れてしまう可能性が非常に高いです。
では日本から持ち込んだ電化製品はどのようにして使用するのかというと、下記方法で対処可能です。
変圧器とは電圧を高圧や低圧に変換する機械です。香港で日本の電化製品を使用する場合、コンセントから流れる電気(220V)を変圧器内で100Vに低圧に変換して電化製品に電気を送電する仕組みです。
この処理をすることによって、日本から持ち込んだ電化製品を正常に動かすことができます。
ただしここで注意していただきたい電化製品が1つあります。それはドライヤーです。ドライヤーは電化製品の中でも特に大量の電力を消費します。こういった商品を変圧するためには大容量の変圧器が必要になり、大きさや重さがあるため海外旅行にはおすすめできません。
対応策は変圧器が不要なグローバルタイプのドライヤーを購入するか、ホテル備え付けのドライヤーを利用するのがいいでしょう。

上記は私が実際に使用している変圧器です。変換プラグと同様のkashimuraの変圧器を愛用しています。写真右側の大きさは10㎝×5㎝×4㎝で重さ約300gです。
10年ほど前に購入し、カナダで生活していた際に毎日フル稼働で利用していましたが、いまだに利用できます。ただしこちらはドライヤーは使用不可能なタイプです。
また、変圧器を利用する際には消費電力にも注意しなければなりません。
上記画像右側の変圧器に120Wと書かれているのが対応消費電力です。この数値を超える電化製品は利用することができません。下記に海外旅行で携帯する可能性のある電化製品の消費電力をまとめています。
電化製品 | 消費電力 |
---|---|
一眼レフカメラ充電 | 6W |
コンパクトデジカメ充電 | 3~4W |
ノートパソコン | 50~120W |
スマートフォン充電 | 15W |
電気シェーバー | 10W |
ドライヤー | 600~1200W |
ヘアアイロン | 150~240W |
やはりドライヤーやヘアアイロンなど熱を発する電化製品は消費電力も大きいため、相応の変圧器が必要になってきます。一方その他の電化製品は消費電力が低いため利用でき、合計W数が変圧器の対応消費電力を下回っている場合は、一つの変圧器で複数同時に利用する事も可能です。
変圧器は家電量販店や空港のショップ、インターネットでも購入可能です。
電化製品によっては変圧器を利用しなくても海外で利用できる物もあります。あらかじめ海外に対応した商品を購入しておくのも手です。
海外旅行で持ち込む可能性のある電化製品は変圧器が不要の場合が多い
スマートフォンやカメラなど海外旅行に必須といえる電化製品は、様々な電圧に対応しているグローバル規格になっている場合が多く、変圧器が不要の場合があります。その場合は変換プラグを使用するだけで利用できます。
海外対応している電化製品の見分けかた
電化製品のアダプターを確認することで海外で利用できるか確認することができます。
表示欄に「INPUT:~V」が記載されているので、その数値の範囲内であれば海外でも利用可能な電化製品となります。
パソコンの電源を例にしてみましょう。

画像の上部に様々なマークや説明が記載されています。こちらをクローズアップすると

細かな情報が載っています。ここで注目するのは説明欄の左上にある「INPUT:100‐240V」の部分。このデバイスは100Vから240Vまでの電圧で使用することができるということになります。つまり100Vの電圧である日本や、220Vの電圧である香港どちらでも変圧器なしでそのまま使用することができます。(香港で使用する場合は変換プラグが必要。)
アップルの電源プラグ裏にも「INPUT:100‐240V」と記載されているため変圧器なしで使用できます。(薄い色で小さく書いてあるので非常に見にくいですが。)

スマートフォンの電源プラグは、現在ではメーカー関係なくそのほとんどが海外対応していますが、念の為確認をしておきましょう。
カメラの場合、充電器の裏に載っている可能性が高いです。

こちらはニコン製一眼レフカメラのバッテリー充電器です。Nikonのロゴ下に「INPUT:100‐240V」と書かれています。これは上記のパソコン充電器と同様に、100Vから240Vまでの電圧で使用することができるので、香港でも変圧器なしで使用することができます。
最近のカメラの場合は一眼レフ/ミラーレス一眼は、ほぼすべての商品が海外で使用できるものになっています。コンパクトデジカメに関しても、よほどの安い価格帯の商品でなければ海外対応しています。
しかしいづれにせよ、お持ちのカメラが海外対応しているかは確認しておきましょう。現地で壊れてしまった…ではせっかくの海外旅行が台無しになります。

上記の画像は日本で購入したドライヤーです。INPUTではありませんが、「AC100V」と表記されております。これは100V以外の電圧で利用すると故障の原因につながります。香港ではもちろん使えませんし、最悪の場合発火する可能性があるので大変危険です。
こうしたように電化製品にはどこかに対応電圧が記載されているので、海外に出発する際には一度持ち込む電化製品が海外対応になっているか確認しておきましょう。
まとめ:香港の電源について
いかがでしたでしょうか。香港は日本とは異なるプラグや電圧を使用しているため、あらかじめ準備をしていかなければなりません。最後に香港旅行で必要になる電源事情をまとめました。
香港の電源事情を把握し、香港旅行を満喫してくださいね!